地域や酒蔵、銘柄などによって使われる水や米は異なりますが、特に水は日本酒の80%を
占めている成分なので、どんな水を使うかで仕上がりが大きく変わります。
日本酒造りでは、できあがった原酒に加水し、アルコール濃度をある程度薄めてから出荷します。
しかし、水は加水以外に仕込みの際にも使われています。このように、日本酒(原酒)
の製造過程(洗米など)で使われる水が「仕込み水」です。
日本酒造りに使われている硬水として有名なのが、兵庫・灘の宮水。日本で売られている多くのミネラルウォーターは硬度30~40で、宮水は硬度100ですので日本屈指の硬水ということになります。
硬水の中でも宮水は、麹や酵母の成長を促すリンやカリウム、カルシウムが一般的な水よりも豊富で、かつ鉄分がほとんどないため酒造りに最適な水といえます。
灘には多くの老舗酒蔵があり、独特のキレ味を生み出すために灘の宮水を使っているのです。
日本酒造りにおいて重要な水。割水としての水も大切ですが、仕込み水はより日本酒の仕上がりに影響を与えます。
硬水を使った日本酒はキレがあり、軟水を使った日本酒はまろやかな口あたりになることが特徴です。
酒蔵がある地域によって湧き出る水の硬度や性質が違うので、ぜひ「仕込み水」
にこだわった日本酒選びをしてみても面白いですね!