山田錦

「山田錦」は、日本酒の原料として開発された「酒造好適米」(酒米)のなかでも、知名度、人気、作付面積でトップを誇る品種で、「酒造好適米の王様」とも呼ばれています。
山田錦」は人工的な交配によって生まれた品種で、大正12年(1923年)、兵庫県立農事試験場で誕生しました。
母親の「山田穂(やまだほ)」、父親の「短稈渡船(たんかんわたりぶね)」を掛け合わせて開発された品種。

人気、知名度をあげたその理由は、何と言っても「山田錦」で造られる日本酒の品質の高さにあります。兵庫県・剣菱酒造の「剣菱(けんびし)」、山口県・旭酒造の「獺祭(だっさい)」、山形県・酒田酒造の「上喜元(じょうきげん)」など、「山田錦」を使った日本酒銘柄は逸品ぞろい。それら銘柄の人気とともに「山田錦」の人気も不動のものとなっていったのです。

「山田錦」をはじめとした酒造好適米について知ることで、日本酒の奥深さに改めて気づかされます。「山田錦」で醸した日本酒の飲み比べをして、その違いを体感してみるのもおもしろいかもしれませんね。